【空間スタイリング】
セレクトショップ「style department_」で開催されたファッションブランド「STUDIO NICHOLSON 」のPOP UPにて、ORDINARY BOOKSが選書、空間スタイリング、ステートメント執筆を担当しました。
-statement-
この度style department_にて、イギリス発のファッションブランド「STUDIO NICHOLSON」のAWシーズンコレクションとブックレーベル「ORDINARY BOOKS」の選書によるPOP UPイベントを開催します。
STUDIO NICHOLSONの洋服は機能性と快適性、そして現代的な美しいフォルムを兼ね備えたエレガンスさが特徴です。人は本来「環境から身を守る」という生存本能のために衣服を身に着けますが、STUDIO NICHOLSONの洋服には、環境適合や生きる術のための「着る」という行為を超えて、素材を身に纏う喜びに溢れています。
ORDINARY BOOKSは「身に纏う喜び」に近い感性として「読書を通して味わう、言葉・絵・写真との邂逅」というコンセプトを基に選書を行いました。
ある種の嗜好品として、洋服と本にはどこか似通った部分があります。
ファッションは、デザイナーとパタンナーが数多ある素材の中から最適なものを選択し、デザインを施し、縫製、検品を経てお店に並び、消費者に届けられます。
一方で本は、著者が素材(紙)に文章を載せて、編集者が編み、グラフィックデザイナーが造本設計し、印刷と製本を経て読者に届けられます。
どちらも工業的な生産方法で生み出されるため、大量生産・大量消費の象徴のように語られる側面もあります。しかし、洋服も本も、作り手の情熱や想いの強さ次第では、神が宿る器にもなり得ます。
近代を代表する建築家ミース・ファン・デル・ローエは、徹底したディテールへのこだわりを「神は細部に宿る」と評しました。
神が宿るプロダクトには、着る・読むという機能のその先にある、至高の体験を与えてくれるでしょう。
そんな洋服と本に出会いに、ぜひお越しください。
-開催概要
会期:2022年10月14日(金)~10月30日(日)
会場:style department_
協力:STUDIO NICHOLSON
選書:ORDINARY BOOKS